g-213話 今と将来

2023年3月10日金曜日

④最終章-無秩序な暴力-

t f B! P L
サキ「今回帰ってもさー。
あたしはまた家出るで。
連れ戻しても一緒やで」

死神「それでいい。
また逃げればいい。」

サキ「えっ?」

死神「さっきお前言ってたやろ?
あんたら最低って。
お前を連れ戻す目的は金やねん。
逃げたきゃまた逃げればいい」

サキ「そしたらまた探しにくるの?」

死神「探さない。
事情知ったからな。
次は2人の邪魔しない。
今回限りや。安心しろ」

サキ「へぇ。なんかかっこいいね。
あんたら。喧嘩めっちゃ強ない?
半沢やられたん初めて見た」

死神「名前が通ってしまって
喧嘩久しぶりやったんやろ。多分」

そうこう話している間に家についた。
サキを下ろし逃げないように
囲みチャイムを押した。
玄関までいき、サキを中に入れた。

母親「サキちゃん。
どこ行ってたの?」

サキ「・・・」

サキは横を向いて無視していた。
母親は色々言っていたけど無視していた。

母親は先に死神に200万円を渡した。
死神はすぐに後ろの飛燕達に渡し数えさせた。

揃っている事を死神に伝え死神は返事した。

死神「確かに。では失礼します」

サキ「待って。」

家を出る死神にサキが呼びかけた。

サキ「教えて。あんたらから
見た私はどう映る?
私はこのままでいい?
それとも親の言う事聞いて
前みたいに生きればいい?答えて」

全員が表情を変えず即答した。

「親の言う事聞いて生きるべき」と。
その理由は未成年だから。

サキ「なんで?自分のやりたいことが
できないのにそれがいいの?」

飛燕「自分のやりたいことなんて
今だけ。まぁ気持ちはわかるけどな」

死神「そう。恵まれてるからな。親に。
今を生きてるお前と将来を見ている
親の意見が合う訳はないけどな」

サキ「・・・」

サキは考えていた。将来よりも今が
重要で楽しく自由に生きたいサキ。

サキ「じゃあ・・・あんたらは
どうなん?今を生きてるよね?」

死神「積み重ねた上でな。地味な
努力を続けて今に至ってるだけや。
親に反抗して他人の力を使って
楽しんでいるお前と比べるな」

アウトローの道を進めば
きっと後から後悔すると言った。

サキに伝わったかどうかはわからない。
でもサキは黙って考えていた。

そして一礼をして扉を閉めて
現場を離れた。

死神「200万円ゲーット。
どっか泊まろうぜ」

飛燕「けっこうボロかったな。
払わないパターンを想定してたけどな」

陽炎「払わない場合は
どうする気やったん?死神」

死神「サキを半沢の元へ帰してた。
っていうより警察に頼ってない時点で
連れ戻したら払ってくるのはわかってた」

警察に相談していれば
すぐに済んでいた話。

だけど警察には相談を
していなかったのが不思議。

それなりの事情があったのだろう・・・

音叉「次はどうする?灘によるか」

死神「今日はもう遅い。
どっかの宿で止まってまた明日動こう。
金もあるしな」

死神組は43号線まで
降りて宿を探すが住宅街ばかりで
ラブホテルしかなかった。

魔人達の状況を確認する為、
電話をしたが電話が繋がらなかった。

死神「出ねぇな。鹿角は出るか?」

飛燕「うんにゃ。出ーへんわ」

音叉「他の奴らも出ないわ。

なんかあったんかな?」

死神「メールだけ打っとくか」

死神組は今日は灘に着いて終了。
寝ます。と送っていた。

東灘まで移動をしてラブホがあったので
1人1部屋でラブホに泊まることにした。
全員疲れが溜まっていたのですぐに寝た。

-死神部隊 第2幕- 完

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