g-25話 一人部屋

2022年8月19日金曜日

②-家庭訪問-

t f B! P L
村田「はぁ~。広いなぁ」

瀬戸「一人部屋なん?」

沢田「まぁ一人部屋やな。
そんな広くもないやろ?」

橋本「いや。これは広いわ
8畳ぐらいあるやんけ」

宮根「お前はボンボンやな
苦労知らずってところか」

沢田「うっさいねんお前」

橋本「宮根の言うとおりや
確かに苦労知らんやろな」

沢田「橋本まで・・・」

ロバートに言われたのは
ショックだった。

橋本「まさかここまでなぁ
金持ちとは思わんかった。

でも不思議やねんなぁ。

こんな環境でぬくぬくと
育ってたら沢田は親の権力
を使うと思うねんけどな」

沢田「それは使わへんな」

橋本「なんで使わない?
そこかなり重要な部分や」

沢田「小学生の頃にな・・
俺はずっと一人やったんや

やっぱり親がヤクザやから
怖いって思われてたやろな

小1の時やったかなぁ・・
鬼ごっこしてて俺が転んで
怪我しただけやのにやぁ。

先生が俺を追いかけてた子
にめっちゃ厳しく怒って
謝れって言っててんや・・

俺は謝ってなんてほしくは
ないって言ってるのに・・
先生は謝らせてたんや・・

そんで先生が最後になぁ。

「これだけ謝ってるから
親には言わんとってね」

って言われたんや・・・

それからかな。今まで一緒
に遊んでた連中が避けて
いくようになったんは・・

そんで小6ぐらいでなぁ。
不良を気取ってる他校の
奴らが喧嘩売ってきてなぁ

親がヤクザやなくてもな
不良ってのは俺とちゃんと
向き合ってくれるんやぁ。

って思って喧嘩しだした。

そっからはもう暴力でな。
仲間を作っていってたな」

橋本「そうやったんか。
親の権力で友達を失って
しまってたんやなぁ・・・

でも・・・よかったわ。

俺は親の権力で何かを得て
しまってると思ってたわ」

沢田「何か違うんか?」

橋本「あぁ。全然違うな。
親の権力で何かを得てると
親の権力が自分の権力と
勘違いしてまうねんや。

それに金持ってるボンボン
みたいやから欲しいモノは
何でも手に入るって思って
るんやと思ったんやわぁ」

沢田「確かに欲しいモノは
言えば買ってくれるけど。
兄ちゃんがやたらと何でも
買ってもらってるねんな。
俺は物欲そんなないねん」

俺にはそんなに欲しいモノ
っていうのは無かった。

俺が欲しかったのは仲間だ
金では買えないモノだった

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