瀬戸は瀬戸自身が辛いのに
泣いてる俺を慰めてくれた
瀬戸「ちゃんと帰れよ」
蓮「わか・・・った」
瀬戸とはその場で別れた。
俺は泣きながら家に帰った
蓮「うっ・・ううっ・・」
どうしても我慢ができない
人前でも涙が止まらない。
17歳の俺にはきつかった。
俺は座り込んで泣いていた
バサッ・・・
突然服みたいなのものが
俺の顔を隠し覆った・・・
村田「おい。泣くなや」
村田がインカのコートを
俺の顔に覆いかぶせていた
蓮「なん・・・で?」
村田「お前に聞きたくてな
明があんだけだんまりする
ってのは気になるやんけ。
俺にも黙ってるねんから」
村田はそのまま横へ座る。
蓮「瀬戸がしゃべらんから
俺もしゃべられへんけど」
村田「核心はええねんや。
俺が知りたいんはなんで明
があんなに黙ってるかや」
蓮「みんなが知らない事を
瀬戸は知ってるからや」
村田「どんなことやねん」
蓮「それを瀬戸が言わへん
から俺も言えへんねんや」
村田「あー。そっか・・」
由紀さんと京子さん達の為
みんなに病気が治ってない
まま退院した事・・・
卒業式の最中に倒れた・・
瀬戸が背負って病院まで
運んでいったこと・・・
村田には言いそうになる。
自分の精神がかなりきつい
村田「そうそう。明にな。
これを渡しといてくれや」
蓮「何・・?手紙なん?」
手紙を一通渡された。
村田「ロバートが明宛に
書いた手紙やってよ」
蓮「ロバートが?」
村田「今の俺らが明に会う
のは難しそうやからな。
お前に渡しておくわ。学校
で会ったら渡しといてや」
蓮「わかった・・・」
村田にコートを返した。
そして村田は去っていった
蓮「なんなんやろう・・・
もしかして遺言かな?」
中身がめっちゃ気になった
だけど開封はできない。
責任を持って瀬戸へ渡さ
ないといけなかった・・・
一旦家に持ち帰って休む。
葬式の後は疲れた・・・
俺はそのまま眠りについた