第1245話 延命か尊厳

2016年4月20日水曜日

第46部-願い-

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瀬戸「ロバートは・・・
姉さん達の卒業証書の授与
を見たかったんやで・・」

それを聞いた瞬間・・・
由紀さん達はまた泣き出す

泣き崩れてしまっていた。
瀬戸はそのまま話を続ける

瀬戸「俺がこんな状態で
いつどうなるかわからん。
由紀と京子の卒業式だけは
ちゃんと見ておきたいって
俺だけに言ってくれた」

蓮「そんなことを・・・」

瀬戸はロバートが退院する
と聞いて21日に病院へ
行きお見舞いに行っていた

目の前で倒れていたのに
なぜ急に退院できるように
なったのかがおかしくて
さすがに足を運んでいた。

他の者は面会謝絶のように
なっていたのにロバートは
瀬戸 明が来たらいつでも
通してと考慮してくれてた

そして話をしたらしい・・

ロバートはみんなには
体調もよくなりもうすぐ
退院できると言っていた。

みんなはそれを信じ込んだ

しかし・・・

瀬戸はロバートが末期状態
という事を聞き延命か尊厳
かの2択と言う事を知った

少しでも長く生きて欲しい
瀬戸は延命を薦めていた。

しかし・・・
ロバートは尊厳を選んだ。

みんなに言っていたのは
一緒に卒業をしたいから

でも・・瀬戸に言ったのは

由紀と京子の卒業証書の
授与をちゃんと見届けたい
卒業する所を見届けたい。

本音と願いを言っていた。

それを聞いた瞬間に・・・
瀬戸は止めれなくなった。
だけど認める事もできない

瀬戸は瀬戸で悩んでいた。
誰にも言えなかったから。

1人で抱えて1人で背負い
孤立までしていた・・・

その時の瀬戸の心情を考え
ると俺も辛くなってきた。

稲田総長が引退する時に
俺も経験してた事だから。

こういう辛さは他人には
共感できない辛さだった。

簡単に気持ちがわかるって
いえるもんじゃないから。

瀬戸「俺・・・ロバートを
病院まで運んでいくから。
姉さん達は・・・みんなと
一緒に帰って卒業式の・・
打ち上げに行ってきてよ」

由紀さん達は首を横に振る

瀬戸「そうそう・・・
みんなにはロバートが
逝ったっていうのは秘密に
しといて・・・せっかくの
卒業後の打ち上げに・・・
死んだは縁起悪いし・・・
明日・・・言えばいいし」

瀬戸はロバートに近づく。

瀬戸「さぁ・・行こう・・
ロバート・・寒いやろ?」

橋本「・・・」

瀬戸はロバートを背負う。
そして歩き出していた。

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