瀬戸「あかん。マズイ」
瀬戸がすぐに動いていた。
何が起こったのかわからず
場内が少し騒ぎだした瞬間
瀬戸がロバートの元へ行く
遅れて俺も向かっていった
先生も近寄ってきだした。
教頭「大丈夫なんかね?」
瀬戸「大丈夫みたいです。
発作がでたみたいなので
ちょっと休ませときます」
瀬戸は笑ってそう言って
ロバートを背負い出した。
無事だと聞いて安心する。
教頭も発作がでたみたいで
保健室へ行くと説明する。
ロバートは脱力していた。
腕もだらーんとしていた。
蓮「おい・・・ちょっと」
瀬戸はさっさと外へ出てく
俺も一緒についていった。
場内もすぐに落ち着いた。
そしてそのまま卒業式は
続けられた・・・
俺と瀬戸はゆっくりと
廊下を歩いていた。
蓮「保健室やないん?」
瀬戸「・・・黙っとけ」
保健室には向かわない。
靴を履きに行っていた。
そしてそのまま校舎の
裏側に行った・・・
ロバートを優しく降ろす
そして壁にもたれさせた
訳のわからない瀬戸の行動
早く保健室か病院に連れて
いかないといけないのに。
蓮「どうしたんや・・・?
早く病院に行こうや・・」
瀬戸「そう急ぐな・・・」
蓮「何が?早く急がな。
こんな所でのんびりしてる
時間なんてないやんけ」
瀬戸「もう・・・あかん。
もう・・・死んでるねん」
蓮「えっ・・・?はぁ?」
瀬戸「心臓・・触ってみろ
脈拍も確認すればいい」
瀬戸はその場に座り込んだ
そして黙って見ていた。
俺は自分の心臓を触りつつ
心臓の位置を確認していた
蓮「あれ?・・・あれ?」
ロバートの体は温かい・・
死んでいるとは思えない。
だけど・・・確かにしない
手の脈を押さえてみるけど
脈拍もしてなかった・・・
蓮「なんで・・・だって」
さっきまであんなに普通に
答辞を読んでいたのに・・
一気に怖くなってきた・・
腰から下の力が抜けた・・
瀬戸「無理やってんや・・
退院すること自体・・・」
蓮「どういうことやねん」
瀬戸「それは後でな・・・
お前は今から卒業式に戻れ
全部終わったら姉さん達に
こっちに来てもらうように
言っといてや・・・」
蓮「・・・わかった」
瀬戸は辛そうに言った・・
俺は黙って従った・・・