蓮「有也は・・・どこ?」
龍太「別の部屋におるわ。
隣の病室で寝てるみたい」
蓮「そうか・・隣か・・・
有也は大丈夫なんかな?」
龍太「蓮と同じぐらいや。
全治1週間ぐらいやって」
蓮「そうなんや・・・」
龍太「でもよかったわ・・
おかんに連絡してくるわ。
やっと目が覚めたからな」
蓮「やっと・・・って?」
龍太「2日も寝てたんや」
蓮「えっ?マジかいや?」
俺は2日も寝てたらしい。
日付を確認するとたしかに
2日も過ぎていた。
蓮「はぁ・・・2日もか。
滝達心配してるんやろな」
龍太「・・・」
龍太が無言になった。
何か違和感を感じた。
蓮「どうしたん?」
龍太「羅針の事やけどな。
羅針はおとついに・・・」
蓮「なんやねん。何?」
龍太「やられてた・・・
四神もやられて神戸連合も
全部潰されてんや・・・」
蓮「はぁ?なんでや?
意味が全然わからんけど」
龍太「とにかく黙って聞け
蓮と有也と伸夫が田長神社
でステッカーを貼られてて
倒れてたんは覚えてる?」
蓮「そこまでは覚えてる」
龍太「それが羅針と四神の
耳にすぐに入ったみたいで
手を組んで探してて敵討ち
に行ったみたいなんや」
蓮「四神と手を組んだ?」
龍太「そう。一時的にな。
そんでその夜横浜の闇皇帝
にぶつかっていったんや」
蓮「横浜・・・闇皇帝。
なんで横浜の族が・・?」
俺が見た特攻服の背中にも
同じ名前が書いていた。
龍太「その話は後でや・・
そんでその闇皇帝ってのが
めっちゃ大きい族らしくて
羅針も四神も向かってった
けどあっけなくやられた。
かなりひどい状態でな」
蓮「そうなんか・・・」
龍太「闇皇帝って族はなぁ
俺の調べでは関東制覇して
今全国制覇を目指してる族
で伝説になろうとしてる」
蓮「全国制覇?」
全国制覇・・それは暴走族
なら一度は憧れる言葉。
だが・・・全国制覇なんて
実際にできるもんではない
金もかかるし仲間もいる。
それに暴走族を吸収する
ことなんてそうはできない
だけど・・無茶とわかって
てもやろうとする者もいる
それが闇皇帝だった。
関東制覇ののち北海道へ
向かう部隊と西日本に
向かってくる部隊がいる。
中部地方も制圧して関西に
まで乗り込んできていた。