魔人さんが近づいていく
沢田「ほれ。立てや」
カン「ぐうう・・・あっ」
無理矢理引きずり起こす。
そして何度も殴りつける。
殴っては吹き飛ばして
起こしてはまた殴る。
蓮「なんで吹き飛ばす?」
他の者は気づいていないが
俺は魔人さんから直接打撃
のことを教えてもらってた
ので知っていた。
打撃と言うのはいかに衝撃
を逃がさないかを考える。
逃がさないようにするには
重力の力を使う必要がある
逃がさないようにするには
打ち下ろし系統では無くて
下側から突き上げる系統の
打撃にするのが好ましい。
つまり吹き飛ばない。
吹き飛んでいるのは見た目
は痛そうに見えるんだけど
衝撃がほとんど逃げている
しかし吹き飛ばなければ
衝撃が逃げる方向が無い。
でもカンは吹き飛んでいる
受けが上手にも見えない。
魔人さんがわざと吹き飛ぶ
ようにコントロールしてた
のが俺は見ててわかった。
瀬戸「あれ怖いねんよな」
宮根「精神的にきついわ」
殴る前に目の前で拳を握る
それから思いっきり殴る。
力がある者の打撃は誰でも
ある程度痛みが想像できる
カン「頼む。やめてくれ」
沢田「いや。やめられへん
お前俺達の大事な仲間を
嬉しそうに殴ったやろ?」
カン「あいつのことか?
でもあいつには俺らの仲間
も4人やられたんやぞ」
カンは俺を指さした。
沢田「あいつやない。
さっき家の前で1人を集中
してリンチしたやろーが」
カン「さっきのあいつが?
俺は何もやってないって」
沢田「いや。お前も同罪や
ファビオが味わった恐怖を
お前もしっかり味わえや」
痛みよりも恐怖を与えてた
でかい手を目の前で握って
脳に痛みのイメージを作る
脳の痛みと殴られている
痛みが一致し恐怖を作る。
結果・・・無抵抗になる。
沢田「迷惑ばっかかけて。
組の名前を勝手に出して
相手をびびらせて威張って
それの何が楽しいねんや。
実力が伴わない看板には
人は誰もついてこんねん。
いつまでそんなガキみたい
なことをやってるねんや」
何度も何度も殴っていた。
わからずやをわからせる。
説教しながら殴っていた。