9回の裏に入り俺達は
円陣を組んでいた。
富岡「守備側で円陣か
珍しいな。普通攻撃の
時に円陣組むのにな」
円陣を組んでいる間に
真木は全員に伝えてた
真木「全員聞いてくれ
あのピッチャーやけど
ストレート以外球種が
ないねん。球速差だけ
で勝負してきてるわ」
田口「そういえば・・」
真木「そんで必ず1球
ずつ投げてきてるわ。
早い・遅い・さらに遅い
の1球ずつで投げてる。
せやから2球まで見て
最後の1球を消去法で
消していくとわかる。
投げる球がわかるねん」
田口「そういうことか。
わかった。打てるわ」
田口が打席に向かった。
真木「頼むぞ。田口」
俺達も円陣を解散した。
そして守備についた。
ロバートが振りかぶって
投げる。120kmの球だ。
田口はこれを見送った。
続く2球目は80kmだ。
田口はこれも見送った。
田口「120と80か・・・
って事は・・・あれ?」
ロバートが振りかぶって
投げる。158kmの球だ。
パアアアアアン・・・
田口「あかん。無理や。
158kmなんて打てへん」
わかってても打てない。
80kmの後の150km以上の球
はどんな強打者でも
打てないような球だった
打順は一巡して鳥田に。
真木「頼む。打ってくれ
俺まで打順を廻してくれ」
鳥田「わかってるわ・・・
俺は1番やからな。塁に
出てピッチャーをかき回す
んが俺の仕事やからな」
鳥田が打席に向かった。
橋本「おっ。ピノか。
こいつ足速いねんよなぁ」
鳥田が打席に入って構えた
ロバートが振りかぶって
投げる。156kmの球だ。
鳥田は球を見送った。
鳥田「・・・なるほどな。
これはさすがに打てへんわ
けど・・・もらったな」
残るは120kmと80kmだった
ロバートが振りかぶる。
鳥田がバントの構えをした
蓮「ここでバントか?
あかん。スタート遅れた」
俺は急いでダッシュした。
パアアアアアン・・・
鳥田「・・・ウソやろ?」
瀬戸「ウソやないけど。
何がウソなんでしょうか」
ロバートが投げた球・・・
それは158kmの球だった。
鳥田は投げた瞬間にバント
ができないと思い引いてた