第918話 呼吸法

2015年5月27日水曜日

第35部-野球最終編-

t f B! P L
そして7回の表に入る。
打順は結城からだった。

バットには当たるがゴロ
軽く捌かれてアウト。

続く菅原もセカンドゴロ
そして浅井もゴロだった

スライダーで打たされた

荒木は下位打線にも手を
抜かずに投げていたから

そして・・・休ませない

瀬戸「もう・・交代か」

やっと交代かと思ったら
すぐに裏に入って交代だ

瀬戸は休む暇が無かった

3対1のまま7回の裏。
打順は山西からだった。

真木「おい。山西」

山西「んっ?」

真木「もう打っていけや。
ピッチャーもう限界やしな
この回からが本番やぞ」

山西「ああっ。わかった。
おっしゃあ。行くぞぉ」

気合を入れて打席に入る。
山西はかなり打ち気だった

瀬戸「こっから打つんか。
戦術も持ってたんかいや」

瀬戸がグローブを外した。

手の甲を上に向け鼻で息を
一瞬に吸い口に息を溜めて
ゆっくりと吐き出した。

瀬戸「プッププッ。フゥ」

吐き出すと同時に全身の力
を抜ききっていた。

真木「なんや?あれは?
何の呼吸やねんな?」

腹式呼吸でもない。
逆腹式呼吸でもなかった。

橋本「のがれか・・・
そろそろ限界って事か」

その呼吸法は空手ののがれ
と呼ばれる呼吸法だった。

空手で有名な息吹と対を
なす呼吸法がのがれ。

息吹は力を込めたり、
集中したりパワーアップや
気合、渇と言った肉体を
「剛」として使用する時に
使う呼吸であるがのがれは
その全く反対で力を抜く為
硬直した体を元に戻したり
過緊張を解いてリラックス
する時に使う呼吸法だ。

ずっとピッチングをしてて
体の筋肉が固まっていた。

それをのがれでほぐした。
相手が打つとわかったから

瀬戸「あー。楽になった」

瀬戸がグローブをつける。
そして振りかぶって投げた

パアァアン・・・

山西が大きく空振った。
148kmのストレートだった

山西「まだこんな球が」

7回に来て120球を超えた
のに1回と同じ球を投げる

真木「すげぇなぁ・・・
まだ底があるんかいや」

山西を三振に打ち取った。
しかし・・そこまでだった

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