松田は早川のサインに従い
ボールを丁寧に投げていた
7番はライトフライ。
8番はセカンドゴロ。
9番はショートゴロだった
レギュラーの下位打線は
簡単に打ち取れていた。
3者凡退で終わらせた。
3回の裏は瀬戸からだった
瀬戸はセカンドになったの
で打ってもいいが打たない
続く1番の松田は投手に
なってたので打たなかった
そして2番浅井も打たない
3者凡退で3回が終わった
浦辺「ナイスピッチ。清水
調子が上がってきたやん。
こっから逆転してこうぜ」
清水「・・・妙や」
清水は打つ気が無かった事
に気がついていた。
なぜ打たなかったのかまで
は気づいていなかった。
瀬戸「次で4回かぁ・・・
このまま守りきれるかな」
松田「もうちょっと・・・
考えて投げたいですけど」
橋本「いいよ。いいよ。
しっかり抑えてくれや。
松田は実践でのピッチャー
経験が少なかったからな」
松田「頑張って抑えます。
ありがとうございます」
コールドをしないために
俺達は球を打たなかった。
松田は実践でのピッチャー
経験が少なかったから。
これを経験とさせていた。
もし点を取られたとしても
取られた分だけ点を取り
返せばいいと思っていた。
松田は丁寧に間を置いて
投げ続けていた。
三振こそは取れないが
上手に打たせてとっていた
野手がエラーをしたりする
それでも腐らず投げ続けた
打たれた投手の方が悪い。
それが俺達の守備の理念。
全員に責任が重なってくる
ピッチャーに不安を与え
ないように周りが助ける。
得点は9対0のまま・・・
9回までやってきていた。
後1人をアウトにとれば
俺達の勝ちだった。
最後の打者は浦辺だ。
ランナーは一塁に1人だけ
橋本「松田ぁー。浦辺にな
補欠の3年の気持ちも球に
込めて勝負をしてやれや。
打たれてもええからよ。
丁寧に投げなくてええから
三振を取りにいけや。
早川と一緒に考えろー」
ロバートが叫んだ。
3年の気持ちを汲んでいた
松田「ははっわかりました
三振を狙ってみますね」
松田は役割を解除した。
点差があるからできること
俺も瀬戸もうなづいていた