瀬戸「おっ。知ってるか?
でもちょっと違うなぁ」
蓮「あれ?あれっ?」
肩を殴っても腕が外れない
俺は何回も殴っていた。
瀬戸「強く叩いた後になぁ
その手を引くねんや。小技
の殴り方で殴るねんや。
そうすれば衝撃が広がって
痺れを与える事ができる」
蓮「なるほど・・・」
こういう時にダメージには
なりにくい小技で崩す。
使い分けの応用が多かった
言われた通りに殴った。
斉藤の両腕がだらんとした
ここで一気に殴りこんだ。
もしこの途中に斉藤に寝技
があれば俺はやられてた。
関節を簡単にとられてたら
俺はギブアップをしてた。
今は野球をやってたから。
痛めるわけにはいかないし
でも斉藤は関節が無かった
それに俺の時だけ瀬戸の
アドバイスがあった。
色々と俺に有利な点が揃い
このような結果になった。
そして・・・終わった・・
終わりは瀬戸が告げた。
瀬戸「もうええやろ・・」
瀬戸が俺の腕を止めて蹴り
飛ばして俺をどけさせた。
瀬戸「これで認めたか?
野田は認められへんか?」
斉藤「いえ・・・強いです
でも負けは認めませんよ」
瀬戸「そうやな。負けまで
認める必要はないからな」
蓮「あの・・・えっと?」
瀬戸「お前の強さは認める
けど斉藤よりも強いって
のは認めてないって事や」
蓮「あー。そういう事か。
そうやな。勝ったって気も
全然せえへんからなぁ」
タイマンのようだけど
瀬戸のアドバイスがあった
あれがあったからこうなり
あれがなかったら結果は
違っていた可能性が高い。
勝ったほうが強いんだけど
勝った俺が認めてないから
この勝負は無効勝負だった
それに斉藤は瀬戸が認めた
俺の強さを知りたいだけだ
勝ち負け勝負ではなかった
お互い遺恨は残らなかった
瀬戸「よっと。俺は斉藤
連れて保健室に行ってくる
お前はお前の後輩を看病
しといたれよ」
瀬戸は斉藤をおぶって
保健室へ向かって降りた。