早川がベンチを見る。
瀬戸は首を横に振ってた。
敵もこっちを見ていた。
そのあまりにも露骨な
サインが不思議そうだった
ピッチャーが投げると同時
にロバートが盗塁をした。
瀬戸「あー。なんでや?」
普通5番打者は走らない。
敵は意表をつかれていた。
瀬戸は盗塁に驚いていた。
でも盗塁は成功していた。
ロバートは足も速かった。
ロバートの初動作も早い。
初歩でスピードがついて
初速でほぼトップに乗る。
それを敵の一塁手が知った
敵の一塁手は見ていた。
ピッチャーが投げるほんの
一瞬の前に走り出してた。
言葉を失ってしまっていた
偶然なのか偶然じゃないか
それを伝えるか伝えないか
疑問は確信に変わらない。
なので誰にも言わなかった
そして早川は送りバントを
選び一塁へ上手に転がした
しかしロバートは走らない
突っ立って見ていた。
早川「走っててくれよ~」
早川は意味の無い事をした
本来なら実力の差も考えて
バントは正解の行動だけど
サインもなかったし・・・
阿吽の呼吸なんてなかった
ロバートにとってのバント
はスクイズしか無かった。
だってファミスタが教科書
バントはろくにしないから
だから・・・盗塁もした。
送って進塁ではなく盗塁で
進塁するのが基本だった。
ゲームでやる事を実現する
身体能力の高さがすごい。
7番と8番はゴロを打つ。
敵の守備は高く捌かれる。
ノーアウト2塁が潰れる。
チャンスを活かせなかった
瀬戸「おーい。7番と8番
の役目ってなんやったぁ?
2人合わせて4球やんけ。
もっと投げさせろって。
15球ぐらい投げさせろ。
俺がライトやったら20球
はファールを狙うけどな」
7番は結城。8番は菅原。
2人共ヒットを考えていた
瀬戸「役割ができへんって
事は期待値もないねんぞ。
そこまでしっかり考えろ」
菅原「そう言ってもやぁ」
結城「悪かった。もう自分
勝手な判断はやめるから」
菅原「おい・・・結城ぃ」
結城「菅原。わからんか?
俺らが球数投げさせないと
上位打線が打てないねん。
俺は今それがわかったわ」
瀬戸「今わかったんかいな
まぁ・・後2ヶ月あるしな
早めに気づけたって事か」
菅原は反論したがっていた
結城はすぐに反省していた