そして守備の練習が変わる
内野組と外野組で分かれる
内野組はとにかくボールを
後ろに逸らさないことを
念頭に置いて守れってこと
外野組はフライをとったら
敵が3塁にいない限りは
必ず2塁に中継をする。
そういうことを言ったが
反論する者もやはりいる。
松田「なんで必ず中継を
入れるようにするんです?
その時の状況で決めれば
いいと思うんですけど」
瀬戸「作戦を作りたいねん
基本ルールがないと作戦は
作れないし使えへんしな」
松田「どんな作戦です?」
瀬戸「それがその時の状況
で決めることになるねん。
毎回セカンドに渡してたら
敵は色々安心するやんけ。
2塁走者がタッチアップで
3塁に走らせたりする時に
セカンドに一度中継すると
思ってくれたらはまるな」
松田「でも困りますよ。
外野がセカンド見ないと
いけないから結局反応が
遅れてしまいますよね?」
瀬戸「バーカ。外野は外野
で声をかけて3塁に投げる
時に教えてやるねんや」
松田「どうやってです?」
瀬戸「外野に飛んだ時の
後の処理の全てはセカンド
から始まるねんや。
セカンドの判断に委ねる。
ボールが飛んでない外野は
必ずセカンドを見ておく。
セカンドが3塁の方向を指
したら他の外野が叫ぶねん
何回もサードサードって。
そうすれば無駄が省ける」
松田「サインですか」
瀬戸「いや。暗号や」
松田「暗号?」
瀬戸「サインっていうのは
出したのがわかるねんや。
暗号ってのはわからんねん
いつ出したのかさえもな」
松田「腕で方向指してたら
わかると思いますけどね」
瀬戸「言ったからわかる。
言わなかったらわからんよ
視線がランナー向くから」
松田「あっ・・・確かに」
瀬戸「人間の反射神経と
心理行動を逆手にとるねん
言われればわかるけどな。
言わなかったらわからん」
松田「はい。すいません。
生意気な事言いました」
瀬戸「あー。いいよいいよ
みんなわからんやろうしな
俺はみんなが何がわからん
のかがわからんから松田が
みんなのわからん事を代表
して言ってくれてると思う
から説明してるだけやし。
わからん部分は聞いてくれ
聞いてくれな教えられん」
松田「はい。」
松田は何か嬉しそうだった
瀬戸に惚れたみたいだった
まぁインカの双龍の1人。
トップに立てる人だから
当然と言えば当然だろう。
瀬戸より上がそこにいる
けど誰もわかってないね。