瀬戸「よし。わかったわ。
今年は甲子園を目指そか」
蓮「何がわかってんな?
俺には全然わからんけど」
突然の甲子園発言。俺は
生徒会に入ったけど野球部
に入った覚えはなかった。
何を言ってるかわからない
突然甲子園と言われても。
瀬戸「キャッチボールも
できんかったら代打要員で
考えてたけどよかったわ」
蓮「ちょっと待ってや・・
この流れってさぁ・・・」
柔道部の頃を思い出した。
瀬戸「期間は3ヶ月ちょい
あんまり時間は無いから」
蓮「いや。どう考えても
甲子園に行くのは無理や」
瀬戸「確かに厳しいかな」
蓮「そうやろ?甲子園って
才能があって努力もしてる
やつらが目指す所やんけ」
瀬戸「あん?そこか?」
蓮「そこか?って・・・
それ以外に何があんねん」
瀬戸「ロバートがド素人や
そこが厳しい所やねんや」
蓮「えーーーーーーっ!!」
瀬戸「ルールさえもなぁ。
よくわかってへんねんや」
蓮「絶望的やん。無理や」
瀬戸「まぁロバート次第や
ロバートには武をスポーツ
に合わせてもらわんとな。
甲子園に行く事はできん」
蓮「本気で言ってんのか?
たった3ヶ月でやってやぁ
甲子園っていうのは全国の
高校球児なめてへんか?」
瀬戸「なめてへんけど?」
蓮「だってやぁ。野球部は
いつも朝早くから練習して
夜遅くまでやってるんやで
それに何年もやってるし。
3ヶ月ちょっとでいける
ような所やないやろ?」
瀬戸「お前はバカか?
努力したり何年もやったら
甲子園に行けるってか?」
蓮「そういう事やない。
その中の一握りだけが
いける舞台が甲子園やろ」
瀬戸「お前は本当にバカや
努力や才能や野球経験年数
なんて関係がないねんや。
甲子園は勝ちたい者が行く
判断を間違えず正しく勝つ
勝利に全てを差し出せる
野球は9回までの戦争や。
貪欲に勝利を求めるねん」
瀬戸は本気で言っていた。
何か気迫に押されていた。
蓮「行けるんかいや」
瀬戸「俺だけじゃあかん。
ロバートの理が最も必要や
そんで型にはまってない
野田も必要になってくる」
蓮「俺も必要なんか?」
瀬戸「あぁ。必要やな。
お前は俺とロバートを見て
きている唯一の外野や」
瀬戸が必要としてくれた。
それだけで俺はOKした。
期待はされても困るけど
瀬戸とロバートを見ている
唯一のインカ以外の人間だ