橋本「じゃあ行ってくる。
明日も練習頑張りや」
蓮「えっ?ちょっと・・・
俺も一緒に行きたいです」
橋本「野田君は危ないな。
覚悟の度量が全然違うしね
それに俺も守ってやれん」
蓮「自分の身は自分で守る
その条件でいいですから」
橋本「自分の身さえも守る
ことができないと思うよ。
関節は一瞬で極まるから」
蓮「もし腕が折られても
やられても文句も言わずに
後悔も絶対に言いません」
橋本「ふーん。それじゃあ
最低限の用意すればいい。
待っておいてあげるから」
蓮「はい。すぐ着替えます
ちょっと待ってて下さい」
すぐに着替えて用意をした
橋本「それで完了なんか?
装備は何も無しでいい?」
蓮「装備・・・ですか?
何かしているんですか?」
ロバートは手を出した。
手にはさっき巻きつけてた
のが装備ということだった
蓮「それはなんですか?
バンテージなんですか?」
橋本「さらしやけど」
蓮「さらし?」
さらしを手に巻きつける。
それは聞いた事が無かった
蓮「さらしを巻くのって
めずらしくないですか?」
橋本「そう?」
蓮「なんでさらしです?」
橋本「張り手や掌底とか
打つ時は威力が増すしね。
それに関節も違和感無く
つかめるから問題ない。
相手の皮膚も切れるしね」
蓮「そうなんですか・・」
さらしを巻く相手は怖い。
これはほぼ知られていない
もし打撃が専門だったら
バンテージを巻くだろう。
バンテージだと拳を痛める
ことがないために巻く。
しかしバンテージを巻くと
分厚く手を固めているので
相手の手を掴めなくなる。
しかしさらしだと問題ない
薄い紙を巻いただけだから
打撃も関節も問題が無い。
それだけバランス良かった
俺もさらしを巻いてみた。
そしてその感覚を知った。
蓮「へぇ・・・すげぇわ」
張り手の衝撃の違いがある
さらしが反作用する威力を
吸収してくれていた。
橋本「そろそろ行くよ」
蓮「あっ。はい」
ロバートと一緒に出た。
外はもう夜になっていた。