有也「どうせやるなら本気
でやらせてもらいますよ」
ロバート「当然やろう。
須磨最強を見せてくれや」
有也は本気になっていた。
ロバートはなめていた。
お互いの気持ちが違う。
有也の状態が有利だった。
有也が攻撃を先に仕掛ける
全力でパンチを振り回す。
三才歩と半三才歩だけで
ロバートはかわしていた。
半円と四半円の組み合わせ
動きは小さく止まらない。
あまりにも見事だった。
ロバート「おいおい。
まさかそれが本気か?」
有也「おおっ!!おらぁ」
有也が全力で中段に蹴った
ロバートは有也の蹴りを
膝に手の腹で軽く打った。
有也「ぐわぁっ!!」
観客には何が起こったのか
全くわかっていなかった。
有也が異常に痛がった。
あの有也が片膝をついた。
それがどれだけ難しい事か
有也は殴っても倒れない。
打たれ強いってのもある。
それをたった一発で・・・
しかも軽く当てただけ・・
観客がわからないぐらいの
軽い一撃で膝をついた。
その時同世代は気づいた。
斉藤有也は負けるって。
ロバート「探ってるんか?
本気で来てくれてええぞ」
有也「くそっ・・くっ!!」
有也は立って殴りかかる。
そして捕まえようとした。
しかしタックルでいくけど
捕まえることができない。
突進してくる有也の肩を
横から押して反三才歩で
ロバートは横に移動してた
闘牛と闘牛士のようだった
これはやられたほうには
なぜ捕まえられないのかが
全くわからない。
途中でタックルの軌道を
変えて修正しているのに
移動した先にいるはずの
ロバートがそこにいない
反三才歩+半三才歩で
ほぼ真横に移動していた
人間には誰でも学習能力
というのがある。
その場で一度経験した
失敗はしないようにする
そうして対策をしてから
相手と互角に入っていく
なのにロバートはそれを
計算に入れてさらに上へ
行って対応をしていた。
観客も驚いていたけど
俺も別の意味で驚いた。
蓮「あれって基本やんな
基本だけであんなにも」
瀬戸から教えてもらった
基本中の基本の歩法。
その歩法で翻弄していた