第703話 攻撃の理論

2014年10月30日木曜日

第26部-インカの智-

t f B! P L
蓮「じゃあ教えてくれや。
さっき言ってた型の秘密」

ここで瀬戸が教えてくれる
話はほとんど知られてない

武道家でもごく一部だろう
それほど気づかない部分だ

瀬戸「あぁ。そうやったな
つまり套路ってのは・・・

まず分解する事から始める

分解してひとつひとつの型
にして動作を確認するねん

24式太極拳でいうならば
24つの型に分解するねんや

そしてひとつの型の意図を
読み取って実用的に考える

この技はどんな時に使う?
どんな時に有効なの?と」

蓮「分解するってか?」

瀬戸「そう。分解が必要や
套路は型を連環させたもの
基本的な動作の積み重ね。

型に基本的な動作を加えて
歩法を足して動くのが套路

歩法を少し変えると套路は
大きく変動する事になる。

変動させた動作は実践で
使えるよう組み合わせる。

卓が見せた正拳突きがそう
あれとかもその一種やぞ」

蓮「おおっ。すげえなぁ」

瀬戸「大事な事を言っとく

力学+衝撃理論=破壊力
歩法+呼吸法+勁=打撃力

破壊力+打撃力=一撃必殺

これが攻撃の絶対理論や。
同時に公式理論でもある。

これから外れると攻撃力は
断然に落ちてくるからな」

蓮「それは武術の理か?」

瀬戸「いや・・・違うねん
ロバートが出した公式や」

蓮「マジで?なんなの?
あの人っていったい・・」

瀬戸「膨大な基礎と膨大な
基本の塊や。理も持ってる
合わせるだけの智もある」

蓮「何も聞いてなかったら
意味がわからんかったけど
基礎と基本とか聞いたから
全部わかってまうねんけど
わかると怖くなってきた」

瀬戸「インカの他の連中も
慕う意味がわかるやろ?」

蓮「あぁ・・・わかるわ。
力で制圧してなかったのが
やっと全部わかったわぁ」

瀬戸「それがわかったらな
お前も少しは成長したな」

蓮「成長したんかなぁ?」

瀬戸「喧嘩と一緒やからな
相手の力量がわからへん人
はそんな強くないやろ?」

蓮「あぁ・・そうやなぁ」

瀬戸「少しはわかってると
いうことは成長してるわ」

蓮「あぁ。そういう事ね。
瀬戸はもっとロバートの
力量がわかってるやろ?」

瀬戸「いや。わからんねん
知っていけばいくほどな。

あの人の力量は読めない。
あの領域はわからへんわ」

瀬戸はマジでそう言った。
冗談で言っていなかった。

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