第698話 必要な時

2014年10月28日火曜日

第26部-インカの智-

t f B! P L
瀬戸「じゃあ言っていくぞ
必要な時だけ武術を使え。
理由なき暴力はふるうな」

蓮「必要な時だけって?」

瀬戸「私利私欲で使うなよ
っていうことやな。

誰かに思い知らせたいとか
自分をよく見せたいとか
弱い者に使ったりしない事

大事な何かを守る時とか
不当な暴力を加えられた時
とかそんな時に使うねん」

蓮「喧嘩売られた時は?」

瀬戸「不当な暴力やんけ。
屈するのが正解と思ったら
使わなかったらいいけど
不当だと思ったら使えや」

蓮「そう考えてるんやな。
つまり迷惑かどうかって
言う事でもええんかな?」

瀬戸「道理的に考えろや。
お前の判断で使えばいい。
今まで色々言ってきたやろ
それの集大成のことやねん

自分で判断して責任をとる
それを正解にまでしろや」

蓮「なるほど・・・そうか
使うも使わないも本人次第
でその責任は自分なんか」

ここに全ての答えがあった
今まで教えてきたもらった
っていう部分が全て。

そして少し疑問が沸いた。

蓮「でもちょっと待てや。
じゃあもし武術を私利私欲
で使う事を正解にしてたら
それはどうなるんや?」

瀬戸「正解にはならない」

蓮「例えば・・・うーん。
そうか・・・ならんのか」

私利私欲で使っていたら
ただの暴力に過ぎない。

不当な暴力に変わるから。
正解になる事はなかった。

瀬戸「まぁでも・・・もし
理由無く暴力ふるってたら
俺達が粛清せなあかんねん

それで他の誰にも武術を
教える事もなくなるわ」

蓮「教える側の覚悟か?」

瀬戸「そうやな。辛いけど
粛清して今後を奪うねん」

蓮「今後を奪うって?」

瀬戸「それは言えへん・・
ただ武術を二度とできない
ようにせなあかんだけや」

蓮「怖いな・・・それ・・
粛清って言うのは?」

瀬戸「粛清っていうのは
慈悲の心無しでシバくねん

自分のやった事をしっかり
後悔させなあかんからな」

蓮「なるほどな・・・」

瀬戸「ロバートが昔美樹を
京子さんに頼まれて一方的
に殴ってた件があるやん。
あれが粛清の形やねんや」

蓮「あの恐ろしい事件か。
慈悲の心が無いってのは
あーいうことなんかいや」

それは衝撃的な過去・・・
とても残酷な過去の出来事

破ったらそうなるってこと
そうしないといけないのが
教える側の覚悟だった。

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