夕方に待ち合わせをする。
兵庫駅に5時の約束だった
夕方に羽田さんと一緒に
兵庫駅で待っていた。
しかし・・なかなかこない
蓮「なんか遅くないかな」
羽田「あの人は遅刻多いよ
時間にルーズな人やから」
蓮「へぇ~。珍しいなぁ。
みんなしっかりしていると
思ってたんやけどなぁ」
羽田「十人十色やからね。
自由でいいんじゃない?」
そうやって話をしていると
柴田さんがやってきた。
後ろに誰かを乗せてきてた
安部さんが後ろに乗ってた
柴田「おう。悪い。遅れた
え~と。野田君やったか」
蓮「はい。野田です。今日
はありがとうございます」
柴田「ははっ。まぁええよ
この単車やけど。どう?」
蓮「新車に近くないです?
これ18でいいんですか?
あんま乗ってませんよね」
柴田「まぁな~。すぐに
ドラッグスターを買って
しまったからなぁ~」
蓮「そうなんですかぁ。
なんか悪い気がしますよ」
柴田「別にいいよ。ずっと
倉庫にあるよりもなぁ。
乗ってもらった方がええ」
蓮「えっと。どうしたら。
今お金持ってないんですよ
明日渡せばいいですか?」
柴田「あ~。それやったら
ファビオに渡しといてや」
蓮「龍太にですか?」
柴田「うん。そうしといて
ファビオから受け取るわ」
蓮「わかりました。じゃあ
今日龍太に渡しときます」
柴田「それと後なぁ・・」
蓮「はい。なんですか?」
安部「その単車を乗るに
あたって忠告があるねん」
蓮「えっ?なんですか?」
安部「その単車はな・・・
大切に乗ってほしいねん」
蓮「もちろん乗りますよ。
何か訳があるんですか?」
安部「まぁな。その単車は
俺達全員が乗ってきた単車
やねんや。ロバートも・・
魔人も・・死神もな・・・
十傑も全員乗ってきたし」
インカにとって最初の単車
全員が単車の無い期間に
回して乗っていた単車だ。
思い入れが深い単車だった
蓮「そんな大切な単車を
もらっていいんですか?」
安部「それだけわかった上
で乗ってほしいねやんか」
柴田「野田君からするとな
ただの単車かも知れへん。
でもな。そうやって大事に
乗ってきた単車やねんや」
蓮「・・・わかりました。
大切に扱わせて頂きます」
一気に価値が重くなった。
単車に触れる事も躊躇した