湯浅「野田君なら勝てる?
ギャングチーム相手にさ」
蓮「それはわからへんわ。
でも負ける気せんけどな」
湯浅「倒してくれない?
イーグルの連中を全て」
蓮「なんで?理由がない」
湯浅「理由なんていらない
それが暴走族やないの?」
蓮「そんな族やないねん。
好き勝手暴れる族やない。
俺の族をバカにするなよ」
俺は少しムッとした。
湯浅「じゃあさ。イーグル
を潰してくれたらやらして
あげる。それでどう?」
蓮「・・・えっ?はっ?」
湯浅「イーグルを潰して
くれたらやらしたげるよ」
蓮「・・・。」
言葉を失ってしまった。
こんな時・・・どういう
態度を取ればいいのだろう
女に慣れていない俺には
なにもわからなかった。
蓮「わかった。潰すわ。」
湯浅「さすが野田君やわ。
話がまとまるの早いね」
蓮「でもな・・・
やらしてくれんでいい。
そんなん少しも嬉しない」
湯浅「えっ?いいの?」
蓮「あぁ・・・ええわ。
そんなんいらんから」
湯浅「それはなんで?」
蓮「俺は未経験やからな。
そんなんで初めては嫌や」
湯浅「えっ?童貞なん?」
蓮「あぁ・・・そうや」
湯浅さんは驚いていた。
不良と言えば経験は早い。
族の総長ともなると女も
勝手に集まってくるから。
未経験というのは無い。
湯浅「へぇ・・・意外や」
蓮「話はもうええやんけ。
そのイーグルっていうのを
襲う算段を考えようや」
湯浅「襲う算段って?」
蓮「集まっている日とか
頭を潰せば終わりとかさぁ
勝つ為の事を考えるねん」
湯浅「そんなんするん?」
蓮「当然やんけ。むやみに
戦っても負けるだけやぞ」
湯浅「そうかぁ・・・
そうやってやるんかぁ」
蓮「情報教えてくれや」
そして話を聞いた。
イーグルは全員で30人。
ナイフやスタンガンを使う
大人数で一人を襲う。
徹底的に相手をリンチする
女が相手でも容赦はしない
そういう情報を仕入れた。