真理「膝枕させたってのは
ほんまの話やったん?」
蓮「あー。本当ですよ。
話せば面倒なんですけど。
簡単に言えばフラフラで
倒れそうだったからその時
そこにいた女の子に膝枕を
させて仮眠してたんです」
真理「知らない人に?」
蓮「えぇ。あの時はね。
しょうがなかったんです」
真理「ふーん。やけるなぁ
蓮君はモテるねんねぇ~」
蓮「モテナイですって」
真理「モテルと思うよ。
ただ鈍感なだけやろうね」
蓮「わかんないですもん。
玉置さんみたいにモテル人
ならわかるんでしょうね」
真理「あたしモテナイよ~
え~なんでなん?」
蓮「玉置さん人気あります
よく聞かされますもん。
玉置さんに振られた人の話
を僕は聞かされるんです」
真理「え~。そうなんや」
蓮「結構大変なんですよ」
玉置さんの携帯が鳴った。
今野さんから電話だった。
真理「蓮君さぁどーする?
今野が一緒に遊ぼうって」
蓮「ははっ。僕はあまり
関係無いと思いますけどね
いいんじゃないですか?」
真理「あたし嫌やねんけど
別に断ってもいーかな?」
蓮「へっ?そうなんです?
じゃあ好きにして下さい」
そして真理さんは断った。
気になったが聞かなかった
真理「あたし今野苦手やわ
ちょっと無理やねんなぁ」
蓮「でもよくみんなでご飯
食べに行くって聞きますよ
嬉しそうに話してますよ」
真理「別に楽しくないよ」
玉置さんは不機嫌になった
それ以上は聞かなかった。
真理「蓮君って不思議やな
なんか大人っぽいよねぇ」
蓮「そうですかぁ?」
真理「うん。大人っぽいよ
他の大学生とかとは違う。
高1とは思えへん感じや」
蓮「俺はまだまだですよ。
俺は尊敬する人に相手にも
されていないんですから」
真理「それは男?女?」
蓮「とうぜん男ですよ」
真理「どんな人なん?」
蓮「どう言えばええかなぁ
不思議な人やからなぁ。
なんか全部持ってる感じ。
金も仲間も女も友達も」
上手く言えなかった。
でもそんな感じだった。
真理「尊敬してるんや」
蓮「はい。男が男を尊敬
してるってかっこ悪いと
思われるでしょうけどね」
真理「かっこ悪くないよ」
玉置さんは優しかった。