京子も隠れて泣いていた。
知りたくなかった気持ち。
姉として妹の気持ちを
初めて知って泣いた
京子「ダメ・・・。
このままじゃあかん・・」
京子は電話をかけだした。
瀬戸に電話をかけてた。
全員の心を表すかのように
突然雨が降ってきた。
橋本「じゃあ・・行くぞ」
スッ・・・パチィィィン
橋本は間合いを詰めて
美樹を全力でびんたした。
倒れた美樹を引き起こす。
美樹は無抵抗だった。
その美樹をとにかく殴る。
手がパーからグーになった
女の子をグーで殴る・・・
橋本「うわあああぁぁ」
それがどれだけ・・・
最低な行動かわかるだろう
女を殴る男は愚かだ。
全力で女を殴る男は最低だ
グーで殴る男は男失格だ。
何があったとしても
殴っちゃいけない。
どんな理由があろうとも
男が女を殴ると言うのは
許された行為では無い。
それがわかっていたのに
グーで全力で殴っていた
殴ってはいけないのに
全力でグーで殴っていた
美樹は何回も何回も・・
本気で殴られていた・・
美樹はその場に倒れた。
美樹は何も言わなかった
悲鳴を上げることも
抵抗することもなかった
橋本「ハアハア・・・」
その時そこで見かけた人
は黒いコートを着た男が
女を殴り倒したという風
にしか見えなかった。
橋本はずっと泣いていた
涙が止まらなかった。
美樹をギュッと抱きしめ
てずっと謝っていた。
そこに瀬戸がやってきた
瀬戸「ハアハア・・・
ここか。なっ・・・」
橋本「明・・・」
瀬戸は動揺してしまった。
そこにある目の前の光景を
受け入れる事ができない
怪我をして倒れていて
横たわっている美樹の姿。
今できたばかりの生傷。
殴っていたのがわかる証拠
橋本が美樹を殴っていた。
それしか証拠が無かった。
瀬戸「どういう事やねん。
おい。説明しろやぁー」
瀬戸が橋本に一瞬でキレた
橋本は美樹からすぐ離れた
橋本「頼む・・・美樹を
家に連れて帰ってくれ」
瀬戸「説明が先やろうが」
瀬戸が橋本に近寄る。
胸グラを掴んで問い詰める
橋本はずっと黙っていた。