橋本「どうしてん。おい」
京子「美樹を止めて・・。
お願い。美樹を止めてよ」
橋本「落ち着けって。
ゆっくり説明してくれや」
京子は錯乱していた。
何かひどい現実を見た感じ
で少しおかしくなっていた
美樹と公園に移動した。
橋本「ほら。飲めや」
橋本は京子に暖かい
ココアを渡した。
京子「ありがとっ」
橋本「で。どういう事や?
美樹がどうしたんや?」
京子「あの子な・・・
あの子シンナーしてた」
橋本「はぁ?シンナー?
トルエンしてたんかいや」
一度シンナーにはまると
なかなか抜け出せない。
人生を狂わせるきっかけに
なるのがシンナーだった。
京子「うちもびっくりした
あの子なぁ・・・最近さぁ
兵庫連合っていう暴走族に
入ったみたいで・・・
なんか悪い事ばっかり
してるみたいやねん」
橋本「兵庫連合ねぇ~。
まぁ暴走族はそうかなぁ」
京子「だんだん止まらない
このままやったらあの子は
あかんくなってしまう」
橋本「姉として心配か?」
京子「それは当然やんか。
あの子がなんで暴走族に
突然入ったんかわからん」
橋本「男やないのか?
たまたま好きになった相手
が暴走族やったとかな」
京子「それは無い。違う。
でも助けたいねんやんか」
橋本「そうやなぁ・・・
トルエンはあかんわなぁ」
京子「助けてやってよ。
あの子の事・・・お願い。
和也やないと無理やねん」
橋本「明の方がいいと思う
ねんけどなぁ。まあいい。
実際美樹と少し話しせな
わからん部分があるねん」
京子「お願い・・・」
橋本「ん・・・任せろ」
2人は体を寄せ合っていた
京子の状態を落ち着かせた
京子の体は震えていた。
橋本「寒いし帰ろうか」
京子「もう少し・・・
もう少しこのままで・・」
橋本「後5分な・・・」
橋本は京子からの頼みを
誰にも相談しなかった。
水面下で動こうとした。
美樹の行動がひどければ
手を下さなければいけない
そんな事を誰かにさせる訳
にはいかなかったから。
そしてこの行動が後に全て
の絆を崩壊する事になった