弟子見習いには太極拳の
テープとビデオを渡した。
それを1ヶ月訓練させる。
この基本は同じだった。
宮根と沢田は話をする機会
が増えて色々相談していた
どうすればいいのか?
どう教えていくべきなのか
武だけではないということ
橋本に教えてもらった事を
しっかり伝えるために考え
努力し悪戦苦闘していた。
勝利の会が忙しい時には
サポートに廻ってもらって
手伝ってもらう事もあった
全員宮根と沢田のその姿勢
を見て尊敬したりしていた
大人から信頼をもらって
結果を出す事に本気だから
甘えは一切なかったし
油断も一切なかった。
精神面でも強かった。
そしてこの頃・・・
少し変化が起こっていた。
京子の妹美樹が不良友達に
誘われて不良グループ達と
付き合うようになっていた
勝利の会に迷惑をかける事
も京子に迷惑をかけてない
ので関与はしていなかった
中学2年の11月・・・
暴走族同士の抗争が各地で
多く起こっていた。
だけど橋本達には関係ない
いつも通りの毎日だった。
橋本「どう?見てくれや。
これをトレードマークに
せえへんかな?」
瀬戸「トレードマーク?」
橋本「ほら。暴走族には
特攻服ってのがあるやん。
俺達もそんなん必要やろ」
橋本は黒いコートを出した
宮根「なんでコートなん?
その意味教えてくれや」
橋本「由紀と京子に頼んで
デザインから装飾まで全部
やって作ってくれてんや」
宮根「だから意味は?
なんでコートなん?」
橋本「・・かっこいいから
そんな理由あかんかな?」
宮根「でもまだ秋やで。
コートは動きにくいやろ
違うのにしてもらおうや」
沢田「その方がええやろな
これからの事考えるとな」
橋本「実はもう全員の分が
完成してるんですけど。」
橋本は全員の分を出した。
宮根「え~~!!マジで?」
瀬戸「はははっ!!いつも
そうやねんなぁ~」
沢田「まぁええけどなぁ」
宮根「別に構わんかなぁ」
橋本「1人1万5千円で。
次回の給料から引いとく」
宮根「はいはい。どうぞ」
沢田「1つ余ってるやん」
コートは5着あった。