第486話 感動

2014年8月3日日曜日

第19部-長田と兵庫-

t f B! P L
汗水流してたこ焼きを作る
同世代の人間が頑張ってる

そんな奴は見た事なかった
でも今目の前にいる・・・

それが2人に影響を与えた

柴田「俺・・買ってくるわ
安部の分。おごったるわ」

安部「待て。俺も行くわ」

柴田と安部は並んでいた。
30分待ってやっと順番に。

橋本「はい。らっしゃい。
何人前にしますかー?」

8個で300円だった。
かなり安い金額だった。

柴田「えっと。2人前」

橋本「はい2人前ねー。
ちょっと待ってねー。」

美樹「600円です。
お釣り400円でーす」

柴田「あの・・・」

橋本「はい。お待ち。
美味しく食べてくれな。
はい。次の人お待たせ」

話す事ができなかった。

少し離れて見ていると
人気があるのがわかった

橋本の知り合い。
宮根の知り合い。
沢田の知り合い。
瀬戸の知り合い。

色々な人が色々集まり
誰かから繋がってそれが
別の誰かに繋がっていく

それがとても羨ましい。

安部「柴田。食べようぜ」

柴田「あぁ。そうやな」

たこ焼きを開けてみると
すごく美味しそうだった。

安部「あれ?10個あるぞ」

柴田「こっちも10個ある」

最初はラッキーだと思った
だけど違うことに気づいた

柴田「多分・・わざとや」

安部「わざとか・・・」

そのたこ焼きを食べた。
それは美味しかった。

普段食べるたこ焼きよりも
特別美味しかった。

気持ちが入っていたから。

柴田「すっげぇうまいわ」

安部「そうやな。違うな」

気づかないような優しさ。
見落としてしまう優しさ。

それに気づいた時の感動。

生きてきて初めて味わった
宮根も沢田もそれを知った

不良とは違う別の世界。
橋本が導いてくれた世界。

柴田と安部も感じていた。
そして一緒に見てみたい。
心の底からそう思った。

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