宮根「瀬戸は来んのか?」
村田「しょうがないよ。
言うのが遅かったから」
沢田「それでもなぁ・・」
瀬戸は来ていなかった。
それがひどく悲しかった。
橋本「無理矢理こさせても
意味がないしな。あいつが
来ないって選んだらそれは
しょうがないことやわ」
宮根「自分の意思やしな」
村田「まぁ。須磨行ったら
野田 龍太に連絡しろや。
遊び相手にはなれるやろ」
村田「はい。連絡します」
宮根「野田 龍太って?」
橋本「勉強のできる秀才や
塾で俺とよく争っている」
橋本は進学塾のAクラスで
一番頭の良いクラスだった
その中でもトップだった。
その次に位置するのが2位
の野田 龍太だった。
そんな話をしていた時・・
村田「あっ・・・明・・」
宮根「やっと来たか・・」
沢田「ふん。遅刻やぞ」
村田が何かに気づいた。
全員が後ろを振り向いた。
瀬戸が暗い顔して来た。
村田の前に近寄った。
瀬戸「おう・・・」
村田「うん・・・」
橋本が下がる指示を出す。
俺達は全員距離を置いた。
瀬戸「あのよ・・・
お前は向こうで一番とれ。
俺こっちで一番とるから」
村田「当然やろ。むこうで
俺より上なんておらんわ。
必ず一番とってみせるわ」
瀬戸「約束やぞ・・・
それだけ伝えたかった。」
そろそろ出発の時間だった
村田「じゃあこの辺で・・
そろそろ失礼します・・」
橋本「あぁ。じゃあな」
村田は車に乗り込んだ。
そして車は出発した。
見えなくなるまで見送った
京子「行っちゃったね」
全員黙ったまんまだった。
誰も口を開かなかった。
ただずっと立ち尽くした。
現実を受け入れないままに
橋本「夏になったら須磨の
海でもいこっかなー」
宮根「あー。俺も行く」
沢田「俺も行きたいなぁ」
瀬戸「俺も泳ぎたいわぁ。
プールやなくて海でー」
由紀「あたしも行くー」
京子「うちも行くー。
じゃあ全員で行こうかぁ」
何かの理由をつけていた。
須磨に行く何かの理由を
つけてたまに村田と会った
これが一年の出来事だった
第17部-勝利の会- 完