女性「昨日のお昼にね。
ずっとご飯が美味しい。
って話しかけられて
いたからねー。それで」
蓮「そうなんすか?」
先生「野田ぁ。食ったら
早く部屋戻って用意しろ」
蓮「あぁ。わかりました。
すいませんありがとう。」
女性「ふぅ・・・」
女性に挨拶を告げて
俺は急いで部屋に戻った。
部屋に戻ったらみんな
軍手をつけていた。
蓮「何の用意をするん?」
生徒「何って・・・登山」
蓮「登山?マジで?」
これから登山をするとは。
本来スキーで使われている
山を全員登るということ。
その山の所まで行った時。
「え~~~。無理やわ。」
角度があり頂上は見えない
これはタバコを吸ってる
ような不良にはキツかった
全クラスが揃った所で
先生の説明が入った。
先生「今からこの山を皆で
登りきる。それが今回の
宿泊訓練の目的や。」
全員「え~嫌やぁ。」
全員が文句を言う。
突然瀬戸が立ち上がった。
瀬戸「先生早くしましょう
時間がもったいないよ。」
瀬戸が突然先生側についた
生徒達からはブーイング。
瀬戸「うるさい!!黙れ」
瀬戸が吠えた。
瀬戸「お前らはぬるいねん
ここで嫌やって言うた所で
現実なんて変わらへん。
宿泊訓練の目的がこれなん
やったら登るしか無いねん
そして、登りきった時には
やり遂げた感覚ってのが
体の経験に残るねん。
その経験が人間は大切や
そうでしょ?先生」
先生「あ・・・あぁ」
瀬戸が信念みたいなものを
貫いて話する。
その言葉に説得力を感じた
瀬戸「先生。俺先に登る」
先生「おい。瀬戸。
ちょっと待て。おい。」
そういって瀬戸が登りだす
6組「瀬戸君。待って。
俺らも行くわぁ。」
6組の連中も瀬戸の後に
続いて登りだす。
俺も動いた。
生徒「野田君も行くの?」
野田「おぅ。行くわ。
瀬戸の言う通りや思うし。
ここでこの現実を見て
逃げるのは簡単やけど
俺には逃げたらあかん
時もあるはずやからな。
それに確かに先生が目的
って言うんやったらここで
何言っても無駄やしな。
それやったら先に登ってた
方がええやろ。」
そして俺も登りだした。