ダメだ。誰に電話をしても
繋がらない。なぜだ?
阿部「もういい。わかった
誰も出ないんやろ?」
俺はうなづいた。
ロバート「名前を聞いて
おこうか?総長さん」
阿部「5代目羅針 総長
阿部や。」
ロバート「阿部君ね。
もっとしっかり族の教育を
しておくべきやったな。」
そして・・惨劇が起こった
ロバートは阿部さんに
ゆっくりと近づきみぞおち
に蹴りを打った。そのまま
顔を殴り、背後を取り腕を
とる、そして次の瞬間。
「ボキッ!」
阿部さんの右腕を折った。
阿部さんが絶叫した。
声にならない声で叫ぶ。
ロバートの攻撃は
止まらない。
腕が折れてうずくまる
阿部さんをさらに蹴り
もうひとつの腕をとり
「ボキッ!」
次は左腕も折った。
ロバートは笑う。
阿部さんは声が出ない
俺も恐怖で声が出ない
止めなきゃ殺される。
だけど怖くて動けない。
ロバートが止めるのを
待つしかなかった。
そして攻撃が止まった。
ロバート「お前は・・・
今回の責任をどう取る?」
阿部「せき・・・にん?」
ロバート「あぁ。お前達の
勝手な呼び出しで終わった
はずの仕事を一度ならず
二度までもやらせたんや。
結果他の依頼が受けれない
状況になったんや。お前は
その損害を与えた責任を
どうとるんや?」
稲田「何を言ってるん?」
意味が解らない事を話す
阿部「悪かった・・・。
俺は総長の座を引退する
それに、インカには今後
何があっても二度と手を
出させないようにする。
それで勘弁してくれ。」
ロバート「引退でしか
責任を取れないのか?」
阿部「頼む勘弁してくれ」
ロバート「なら条件がある
誰にも何も理由を言わずに
静かに引退しろ。
次に今日の事はどんな事が
あっても誰にも言うな。
そして次の総長はそこに
いるあいつにしろ。
最後に・・・一般人を巻き
込むような族にするな。
その条件が守れるのなら
今回の責任は果たされる」
その要求を聞いて
阿部さんは静かに頷いた。