蓮「これから焼肉なのに
なんで今ご飯を食べてる
んでしょうかね?」
京子「言いたくないなぁ」
蓮「理由があるんですか?
何か食べる理由か何か」
京子「手作りやからねぇ」
蓮「手作りが理由です?」
京子「んー和也には絶対に
言わんとってね。
あの弁当はあたし達が朝の
7時から柔道部と応援する
みんなの為に作ったんよ」
蓮「えっ?朝7時から?
柔道部のためって?」
京子「うん。でもきたら
みんないなくてさー。
聞いたら喧嘩したって
言ってたからあまったの」
蓮「あーあの時かぁ・・」
京子「作った人の思いを
ないがしろに出来ないから
あーやって食べてくれてる
ねん。作った人の気持ちを
無駄にはしてくれへん。
和也だけじゃなくて皆が」
蓮「俺達の為やったんか」
京子「この後焼肉やのにね
焼肉よりも作り手の思いを
大事にしてくれるからまた
頑張ってしまうねんなぁ。
絶対完食してくれるねん」
蓮「そうなんや・・・」
俺も弁当の方へ向かった。
京子「あれ?野田君?」
蓮「ちょっといいです?」
瀬戸「なんや?お前」
蓮「俺も食べていいか?」
瀬戸「あー。もう無いわ。
後最後の一個のおにぎり
しか余ってないけど」
蓮「それくれや。頼む」
瀬戸「おう。やるわ。
今日は頑張ったしな。」
頼んでやっともらえた。
おにぎりを食べた。
そのおにぎりは美味しい
中はふっくらしていた。
適当に作ったおにぎり
ではないのがわかった。
蓮「確かにな・・・
これやったら残せへんわ」
気持ちの想いを知った。
相手の想いを相手の喜ぶ形
できっちり返す。
合宿所で見てたロバート達
の態度がそうだった。
これが繋がり・・・
これが信頼・・・
これが本物・・・
大事な何かを身をもって
教えてもらった感じだった
「ごちそーさまでしたぁ」
橋本「あー食ったぁ。ほな
俺達も行こうかぁ。三宮」
7人で食うと早かった。
弁当を片付けて準備する。
バイクで2ケツをして
三宮に向かっていった。
第15部-柔道最強編- 完