有也は力があり打たれ強い
プロレスラータイプだ。
赤井の選んだ男も力がある
体を鍛えているやつだ。
力と力のぶつかりあい。
純粋な殴り合いを予測する
赤井「じゃあ彼に勝ったら
話を聞いてあげるねー」
赤井は俺達にそう言った。
有也「約束やぞ。赤井。」
有也は気合が入っていた。
小声で俺に話しかける。
有也「蓮。もし俺になにか
あったら後は任せたぞ。」
蓮「あ?なんやそれ。」
有也は少し笑って前へ
出ていった。
有也と副総長が対峙する。
2人は構えだした。
タイマンが始まった。
先に動いたのは有也だ。
左ストレートを当てて
右アッパーを打ち抜いた
副総長は後ろに倒れた。
だけどすぐに立ち上がる
赤井「へぇ。すごいね」
今度は副総長が仕掛ける
副総長の攻撃は大振りだ
有也は攻撃を受け止めて
少しダメージを受けるが
相打ちのカウンターで
殴り返していた。
副総長はまた倒れた。
赤井「あー。もう終了~」
赤井が手を叩きながら
終了宣告をする。
蓮「おい。まだ始まった
ばっかやないか。」
突然の終了の言葉に
納得いかなかった。
赤井「そっちの勝ちやね。
実力差がありすぎたよ。」
蓮「は?」
赤井「もっと互角でやれる
と思ってたんだけどねー。
全然そっちが強かったよ」
蓮「くそっ!!」
こいつは抜け目がない。
このタイマンで副総長を
やっておければ少しは
光が見えた。
だから有也は相打ち狙いの
カウンターまで取っていた
なのに・・・簡単に認めた
負けを簡単に認めた。
敵を一人も潰せない。
俺はある感覚に陥っていた
この感覚は・・・インカだ
瀬戸達とはだいぶ違うが
感覚はかなり似ていた。
この勝てない感覚・・・
心が折れそうだった。