蓮「赤雷って確か武器を
使う族やったよな?」
有也「ああ。使う。」
蓮「それやったらちょっと
叩けばすぐ終わるやろ?」
武器を使う族っていうのは
気合が入っていないのが
多い。武器を使うってのは
汚い行為であって強いとは
認められないものだから。
有也「そんなんで神戸連合
に入ってると思えるか?」
蓮「金属バットとかナイフ
とか振り回すやつらが強い
とも思われへんけどなぁ」
有也「あいつらの使う武器
はそんなんやないねん。」
蓮「あん?ほなら他に
何を使うねんや」
有也「・・・ただの棒や」
蓮「棒?混ってことか?」
有也は静かにうなづいた。
俺は刃物やバットと思った
しかし棒となるとまた条件
が違って変わってくる。
相手に与えるダメージが
素手とあまり変わらない。
遠距離の場合は混が有利。
しかし近距離になると素手
が有利になる。
つまり棒をもった所で
条件が絶対有利になるわけ
ではないってことだから。
蓮「でも他の族のほうが
もっと強いんちゃうの?
元兵庫連合の百花とか。」
有也「赤雷を知らない頃は
そうやった。せやけど赤雷
と少し対峙して思ったわ。
他の族ならなんとかなる。
しかし赤雷には勝てない
ってことがわかった。」
あの有也が戦う前から
負けを認めていた。
それが信じられなかった。
蓮「そんなになんか?」
有也「兵隊の覚悟が違った
俺は兵隊ひとり倒すことが
できへんかったんや。」
蓮「マジか?おい。」
有也「何回か倒したんや。
でも何回も立ち上がって
構えをとってくるねんや。
瀕死の状態で立つと思った
ら違うねん。だんだんと
殺気が増してくるねん。」
蓮「どういうことや?」
有也「わからん。しかし
あいつらだけが違ったわ」
蓮「おもろいやないか。」
俺は赤雷に興味を持った。
そんな族がいるって事が
なぜか嬉しかった。
有也「夏休みまでに俺は
須磨以外の他の族にも声を
かけようと思ってる。
力の差が大きすぎるから」
蓮「向こうは4つの族やろ
じゃあ4つの族でいかんと
あかんのちゃうか?」
有也「力の差が大きすぎる
もっと人数が必要やねん」
有也は人数策をとっていた