蓮「・・・・・。」
俺は言葉を失っていた。
スケールが違いすぎてた。
龍太「蓮?大丈夫か?」
蓮「・・・あぁ。少し
驚いてしまったけどな。」
俺は龍太のベッドの上に
座って少し考えていた。
まとめると・・こうだ。
龍太はインカの一員で
まず間違いはない。
そしてインカを仕切って
いるのは瀬戸と村田では
なくロバートという人。
そのロバートは神なる王
つまりインカの頂点だ。
その頂点は強いだけでは
なく頭も切れている。
あんなに個性的な連中を
力でまとめていない。
暴走族とは違っていた。
暴走族の場合・・・
やはり力が全てだから。
力で他の族を抑えつけて
逆らわないようにさせる
他の族に侵略されない為
にも力が必要だから。
俺が斉藤有也に勝ちたい
のも力が必要だと思う。
有也を見ていると力が
全てだ。と思ってた。
それは多分間違ってない
神戸連合を見ていても、
その力で他の族をねじ
伏せる力があるから。
今回の空手部にしても
それは同じ事。
空手部という事で
俺は強いと威嚇をして
ねじふせていた。
・・・はずだった。
しかし結果は違った。
力を誇示するのではなく
相手のホームに乗り込み
不利な状況で戦った。
実際に戦っていた。
看板で勝負をしていない
ここに何か大きな違いが
あると思うがわからない
何か違和感が残ってしまう
その違和感にもやもやする
龍太「何を悩んでるんや?」
龍太は俺に聞いてきた。
蓮「いや。・・・うん。
暴走族とインカの違い。」
龍太「はははっ。」
龍太が突然笑い出した。
蓮「何がおかしいねん。」
龍太「お前は何様なんや?
インカのトップクラスと
会って互角か何か勘違いを
してへんか?」
蓮「なんやと?」
俺は龍太の胸ぐらを掴んだ
龍太「汚い手を放せや。」
龍太が俺の手を払いどけた
龍太の気迫に押された。
龍太は頭はいいが
喧嘩は強くない。
しかし離さないと危ない。
直感で何か危険を感じた。