そんなつもりやなかった。
俺は瀬戸から一言
「今日乗り込み行くから
お前も一緒に来てくれ」
と声をかけられたかった
なのに・・・誘われない
力にもなれない。
必要ともされていない。
俺はとても悔しかった。
その日の午後の昼休み
俺はいつも通り屋上で
タバコを吸っていた。
下を見てみると瀬戸の
後姿を発見した。
瀬戸が誰かと一緒に
帰っている。
蓮「早退か・・・?」
その隣には庫兵工業の
制服の誰かがいた。
蓮「誰や?横のやつは」
そして校門の先を見ると
色々な制服の連中が
10人ほど集まっていた。
そして全員一緒にどこか
へ消えていった。
なんや?あいつらは・・
不思議に思っていた。
少ししてから気がついた
蓮「しまった。あれか・・
あれインカの集まりか」
気づくのが遅かった。
インカが制服で動くなんて
頭の中に入ってなかった。
俺も早退しようとした。
しかし・・・遅かった。
もう完全に見失っていた。
蓮「くそっ。あかんか。」
ひとまず教室へ戻った。
授業を受けながらもずっと
どうなっているのかが
気になった。
そして放課後・・・。
俺は迷っていた。
このまま帰るのか・・・
それとも南甲大学へ行くか
あれからもう2時間半以上
が過ぎていた。
そんな時羽田さんに声を
かけられた。
羽田「野田君?どーした?
何を悩んでるのかな?」
蓮「少し考えてただけ。
別になんでもないよ。」
羽田「ふーん。じゃあ今日
野田君暇かな?」
蓮「え?うん。特に何も
予定は無いけど」
羽田「じゃあ遊ぼっか。
ウチ今日暇やねんやんか」
蓮「えっ!?いいけど。」
羽田「よし。決まり!!
じゃあ行こっか。」
蓮「どこに行くん?」
羽田「んー。三宮かな」
羽田さんは笑っていた。
それがすごく可愛かった
もしかしてこれは・・・
デートになるのか?
俺は女の子とこうやって
2人で帰るのは初めてだ。