第108話 別れの時

2014年7月11日金曜日

第4部-宿泊訓練-

t f B! P L
旅館の前で最後の挨拶だ。

食堂の挨拶はキッチンの人
今回はフロアの人。

これも形式的なものだ。
全員がつまらなそうにする

挨拶をする生徒代表は紙を
読みながら棒読みで話す。

それを見た瀬戸が乱入した

瀬戸「おい。お前。本当に
感謝の気持ちあんのか?」

先生「おい。瀬戸」

瀬戸「先生達もおかしい
やろーが。紙に書いた感謝
なんて感謝されてると思う
わけあるか?逆の立場やと
屈辱やろーが。お前達先生
は生徒を指導する立場や
ないんか?感謝の表し方の
ひとつでも教えたれや。」

瀬戸が先生を困らせる。

しかし瀬戸の言っている事
はおそらく正しい。

旅館の人達も無表情だった
のだから。

瀬戸「お前。かわれ。
俺が感謝の気持ちを言う」

瀬戸は感謝を書いた紙を
その場で破り捨て代わる。

瀬戸「すみませんでした。
感謝のひとつもまともに
できない学校で申し訳ない

初日の日に気持ちよく俺達
生徒を迎えてくれたときは
この3日が楽しくなると
期待できると思えました。

部屋に入った時に綺麗に
してくれているのがまた
嬉しかったです。

ご飯も美味しく作って頂き
まして感動しました。

忙しい仲での状態でも
手を一切抜かない接客の
プロとしての一流を見せて
もらえた事に感謝します」

女将の表情が変わった。

蓮「やるなぁ。さすがや」

瀬戸が最後に言った一言。
プロとしての一流を見せて
もらえた事に感謝する。

この一言で女将の心を
動かしていた。

先生はまた立場が無かった
あのまま進めていても女将
の心は動かすことなんて
できていなかっただろう。

そうして感謝をしっかり
伝えて気持ちよく終わり、
俺達はバスに乗り込んだ。

そしてバスは発車した。

女将は俺達を最後まで
見送ってくれた。

旅館人「女将。もうバスは
見えないですよ。」

女将「そう。でも驚いた。
まさか2年連続で同じよう
なことを言われるとはね」

旅館人「あぁ覚えてます。
去年来た生徒さんはもっと
衝撃的でしたからね。」

女将「ふふっ。去年の子に
比べたらあの子はまだまだ
子供だけどね」

旅館人「ははっそうですね
去年の子は天才的な上に
化け物でしたからね。」

女将「そうね。あの子は
すごかったからね。」

旅館人「えっ・・・?」

女将「ふふっ。さっ、
仕事に戻るわよ」

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