第1254話 残した遺産

2016年5月1日日曜日

第46部-願い-

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瀬戸「野田ぁ・・俺な」

蓮「おう・・・なんや?」

瀬戸「高校卒業したらなぁ
医者になろうと思うねん」

蓮「それはさすがに無理や
工業高校やねんぞ?」

瀬戸「海外行けばいいやろ
海外やったら関係ないわ」

蓮「海外に行くんか?」

瀬戸「英語はできるからな
アメリカの医大でも探す」

蓮「おい。マジかいや」

瀬戸「あぁ・・・決めた。
俺はドクターロバートと
共にインカを引退するわ」

蓮「そんなんあかんわ」

瀬戸「なんでや?」

蓮「お前がおらんかったら
統制とられへんやんけ」

瀬戸「おってもおらんでも
初代陣がいないインカは
もう終わりやねんって」

蓮「まぁ・・・確かに」

三神・双龍・十傑が引退し
次の代となったところで
不良がびびるわけが無い。

反発が生まれるだろう。

ロバートの影響はもう無い
OBが降りてくる事もない。

2代目だからと言って
調子に乗らせる訳がない。

不良はそんなに甘くない。
下克上は誰でも狙っている

ロバートだったから・・・
瀬戸だったから・・・

勝者が損するようにしてた
連中だから周りも認めてた

その姿を見ていたのは現役
のインカの連中だけだった

だから・・・下はまだ弱い

瀬戸「さてと。帰るかな」

蓮「早退するんか?」

瀬戸「さすがにできへんわ
最近さぼりすぎてるからな
教室に帰るってことや。
じゃあな。野田」

蓮「あぁ。またな」

瀬戸が教室へ戻っていく。
その後姿は今までと違う。

覚悟を決めた後姿だった。

瀬戸はこの瞬間に・・・
インカを引退する事を決意

そして受験勉強に入った。
2年生の終わりから・・・

そして周りの者も動き出す

大学に進学する者・・・
ロバートが残した会社を
守ろうとしていく者・・・

みんな大人になろうとする

俺の方は3学期も終わって
普通に学生生活を過ごして
淡々と日々を過ごしていた

春休みを羅針のメンバーと
過ごして新しい後輩達が
俺に色々と挨拶に来ていた

みんなに変化が訪れていた
春ってそういう季節だから

そして・・・4月に入る。

蓮「そろそろかな?」

そろそろ・・・ロバートの
残した遺産が生まれる頃だ

それがずっと気になってた

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