単車の場所へ戻って
エンジンをかけて乗る。
耳をすますと遠くで
やたらと単車を吹かして
いる音が聞こえてきた。
蓮「集会か?こんな時間に
やるわけないよな・・・」
時間は午後10時だった。
俺はその方向へ向かった。
その方向へ向かう途中に
数台のバイクとすれ違った
特攻服を着た連中だった。
それは須磨の族ではない。
見た事無い特攻服だった。
すぐ切り返して追いかけた
追いかけたのを気づいた
のか連中は単車を止めた。
俺も止めて近づいた。
??「お前地元のやつか?」
蓮「お前らパタリロか?」
??「パタリロ・・・?
やっぱりここに来てたか」
蓮「あん?なんやねんや。
パタリロしってるんか?」
??「そいつら探してるねん
地元の人間ともめる気は
ないねん。勘弁してくれ」
蓮「俺もパタリロ探してる
ちょっと話を聞かせてや。
コーヒーでもおごるわ」
話をじっくり聞きたかった
飲み物を与えると相手は
心を開いてくれやすい。
彼らの知っていることを
全て教えてほしかった。
じっくり話を聞いた。
蓮「なるほどなぁ・・・
そういうことやったんか」
??「うちらも仲間が結構
やられてんねんやわ」
勘違いをさせられていた。
パタリロは騙していた。
騙していたこと。それは
パタリロは須磨ではない。
明石のチームだった。
明石から垂水に遠征して
垂水から須磨まで来ていた
パタリロはあの明石連合の
傘下のチームだった。
喧嘩もできて数も多い。
バラバラになった明石連合
が集まってできた族らしい
??「明石連合を復活させて
パタリロが天下をとるって
ずっと言ってたみたいや」
蓮「明石連合の復活・・?
と・・・なると・・・」
ふたつの答えが導き出る。
しかし確証はない。
蓮「垂水を過ぎてきてる。
須磨も通り過ぎるかな?」
??「須磨が終わりらしいわ
須磨に目的があるってよ」
蓮「なるほど・・・」
ひとつの答えが消えて
ひとつの答えが導き出た。
蓮「なかなかの策略家が
向こうにおるみたいやな。
騙されるところやったわ」
すぐに気を引き締めた。
なめてはいけない相手だ。