瀬戸「じゃあ最後に入る。
最後に教える理ってのは
間合いとタイミングやな」
蓮「それって柔道の時に
教えてもらった気がする」
瀬戸「あぁ。教えたな。
あれと同じ事やねんけど
理として教えておくわ」
蓮「お願いしまっす」
瀬戸「間合いってのはな
取り方で相手の得意な
分野がだいたいわかる」
蓮「あー。まぁわかる」
瀬戸「ある程度喧嘩を
してたらわかるやろな。
間合いをとにかく制する
間合いを制する者は戦い
では負けないねんや。
この間合いなんやけどな
逆の行動を起こすねん」
蓮「逆の行動って?」
瀬戸「引き込むねんや。
間合いを詰めたい時には
軽く後ろへ下がるとな。
相手は必ずさっきまでの
間合いにしたがるねんや
間合いを詰めてくるねん
そこに合わせて動くねん
そうすれば次に相手は
後ろへ下がろうとする。
攻撃よりも優先する。」
蓮「つまり攻撃体勢に
入れてないって事か?」
瀬戸「その通りやねん。
体勢を戻したいねんや」
蓮「でもやぁ。ある程度
喧嘩慣れしてる人やったら
無理矢理でも攻撃するで」
瀬戸「その時は踏ん張って
力を振り絞ってくるから
攻撃してくるのわかるやん
その攻撃を流して押して
さらに体勢を崩すねんや」
蓮「うわぁ。2段構えやん
体勢を余計に崩させるんか
なるほど。すごいなぁ」
瀬戸「自分の作った間合い
で相手の状態が崩れてたら
中技・大技は入るやんけ」
蓮「わかる。わかる」
瀬戸「近距離だったら正拳
か崩拳を全力で打てばいい
中距離やったら蹴ればいい
遠距離やったら踏み込んで
追い突きをすればいい」
蓮「なるほど・・・わかる
うわっ。めっちゃ怖いわ」
選択肢がいっぱいあった。
それはすぐイメージできた
喧嘩をしていると次の攻撃
をどうするか悩む時がある
慣れていると判断は早い。
慣れていないと判断は遅い
そこで逆転されたりする。
しかし瀬戸は詰めていた。
相手の体制を崩してる。
どの距離でも攻撃がある。
大・中・小技を使い分ける
間合いをしっかり使ってる
その理を全ておさえている
だから絶対的に強かった。