総長「先代総長は
阿部さんって人でな。
それは、かっこよかった。
俺達下っ端のために体を
張って守ってくれたり、
上下関係をできるだけ
排除してくれた人やった
羅針が4つの族の中でも
認められていたのは阿部
さんがいたからやった。
阿部さんは喧嘩は強いし
タイマンやったら誰にも
負けないぐらい強かった
俺も森も今の幹部も阿部
さんに憧れて羅針に入った
俺は今よりも荒れていたし
森も喧嘩っぱやかった。
その中でも俺は特に
阿部さんに気に入られた。
そして集会したり、遊びに
連れて行ってもらったり
してとても楽しかった。
ちょっと違う地区へ行くと
喧嘩になることは
しょっちゅうあった。
羅針の名前を売るために
その頃俺達は何やっても
いいと思っていた
そして俺の行動が他の族
に刺激を与えてしまい、
他の族がマネを始めた。
それに負けないように
俺は関係ない人間まで
絡んで喧嘩を売ってた。
そうやなぁ。族ってだけ
でそこら辺の不良よりも
ツッパッてて調子に乗ってたな。
それで零とか闇市とかの
同じ世代の奴らと喧嘩
することもあった。
羅針は阿部さん以外は
よく馬鹿にされてたしな。
そんなんでもめたりする
俺みたいな若い奴らに
困って各総長達が
集まって話合いをした
みたいやねん。
それが更に波紋を呼んだ」