女子「詳細までは知らない
けどなんかね。公園でさぁ
黒いコートを着た男が
泣きながら羽田さんを
ボコボコに殴っていた
らしいよ。それから
更生したって話。」
男子「それはないやろ~」
蓮「いや。多分ほんまや」
女子「野田君は信じる?」
蓮「あぁ。信じられる部分
が多すぎるからな。でも
羽田さんが元ヤンってのは
びっくりしたわ。でももう
更生したんやったら人に
話すのは止めた方がいいぞ
過去の話やねんからな。」
女子「じゃあ次は野田君が
瀬戸君の話をしてよ。」
蓮「えっ?瀬戸の話?
俺は何も知らないけど。」
女子「でも瀬戸君と仲が
よさそうやったやんか。
瀬戸君彼女いんのかな?」
蓮「彼女いそうやけどなぁ
うーん。俺は瀬戸と
喧嘩して、ただ一方的に
シバかれただけやから。」
女子「え~。喧嘩したん?
なんでなんで?」
蓮「ん~。むかついたから
喧嘩を売っていた。」
女子「それでそれで?」
蓮「一方的にシバかれた」
女子「野田君。弱いんだ」
蓮「瀬戸が強すぎるねん」
女子「他には?」
蓮「何もない。すまん。」
女子「喧嘩しただけ?」
蓮「うん。喧嘩しただけ。
彼女がいるかは知らない」
女子「え~つまんなーい」
そうして談話も終わる頃
俺達の横を通り過ぎる2人
の男の気配に気づいた。
制服は北甲と川滝だ。
神港の制服ではない。
その奥は神港の溜まり場。
その過ぎた2人は・・・
龍太と村田だった。
龍太と村田は奥に座った。
奥に座った2人を皆が見る
蓮「龍太?なんでここに?
村田までいるやないか」
少しむかついた。
あいつらは俺がここに
いるのを気づいていない。
しかし今の俺は学生だ。
簡単にあっちに行くわけ
には行かなかった。
俺は静かに2人の話を
盗み聞いていた。
龍太「腹へったな~」
村田「そりゃそうでしょう
お昼抜いたんでしょ?」
龍太「うん。弁当忘れて
しまったからしゃあない」
村田「弁当忘れるとかって
気をつけて下さいね。体調
壊したら迷惑なんすから」
龍太「あー気をつけるわ。
ロバートが悲しむもんな。
つーかあいつら遅いな。」
村田「ほんと遅いっスね」
龍太達は誰かと待ち合わせ
しているみたいだった。