その日の夜は集会だった。
羅針メンバー全員が集まり
各自で思った事を話しする
ディスカッションを行った
そこには上も下も無い。
羅針のこれからを話する。
これには目的があった。
全員が同じ方向を向く為に
話し合いをしないとダメ。
もし総長である俺の一言で
勝手に決めると反発がくる
それを避けるためにもだ。
そして顔がボロボロの俺を
見て幹部から何があったか
を聞かれたので全て答えた
ギャングチームを潰した事
それだけを詳しく伝えた。
女に振り回された事なんて
恥ずかしくて言えなかった
翌日は日曜日でバイトだ。
俺の顔は腫れ上がっていた
それでもバイトに行って
裏方の仕事をさせてもらう
周りからは色々聞かれるが
階段からこけたと答える。
かなり無理な答えだった。
しかしそれ以外言えない。
バイトの人達は一般人だ。
不良の世界はわからないし
バイトが終わって帰る途中
四神の幹部連中を見かけた
女の子と一緒に遊んでいた
じっと見ていると向こうも
俺の存在に気づいた。
別に敵対するつもりはない
タイマン張って終わってる
一人の幹部が近づいてくる
ただ挨拶をしに近づいてた
少し有也の近況を聞いた。
色々と悩んでいるらしい。
四神の集会に出てもあまり
楽しくないみたいだそうだ
それだけを聞いて帰った。
そして翌日の学校・・・
顔の腫れがまだ引かない。
また顔が腫れた状態で学校
へ行かなければいけない。
電車の中で人に避けられて
珍しいモノを見る感じで俺
を見る人が多かった。
校門の前では先生に聞かれ
毎回適当にごまかしていた
美樹「おっはよー野田君」
蓮「おはよう。痛いって」
いつも通り羽田さんが俺の
肩を強く叩く。
美樹「あれ?また喧嘩?」
俺の顔を見てそう言った。
蓮「ちょっと色々あって」
美樹「へぇ。勝ったの?」
蓮「当然やん。負けへん」
美樹「あはは。すごいね。
だんだん強くなってるね」
羽田さんは笑ってくれてた
こうやって何も変わらない
いつも通りの羽田さんと
話をするのが楽しかった。
でも羽田さんには・・・
他に好きな人がいるから。